★KAME's ROOM with ELS-02C★

エレクトーンのことをいっぱい書いています!

第109号「エレクトーンの"仕込み"」

エレクトーンの長所でもあるし、言ってみれば短所かもしれない特徴に「音の設定やリズムの設定」が挙げられます。この作業のことを一般的に「仕込み」と呼ぶことが多いです。「仕込み」と言えば、パン屋さんやラーメン屋さんが開店前にあらかじめ調理の準備や、ダシや素材を効率良く料理に使えるよう整えておくことを指しますよね。そういった下準備がエレクトーンにも必要なのであります。

●エレ生!をより新鮮に楽しめるように…
 では、なぜエレクトーンでも「仕込み」が必要なのでしょう。それは、無数にある楽曲の中から1曲をエレクトーンで弾く為に、もっともその曲らしさが表現できるよう設定してあげなければなりません。もちろん、最新のエレクトーン02Cであれば、あらかじめ音の準備がしてある「レジストレーションメニュー」から好きなタイプを選べばいいのですが、やはりここは"有名なラーメン屋のオヤジ"になろうではありませんか。そう、「仕込み」を行い、こだわりの1曲を仕上げる準備をすることでより、味わい深い1曲を弾くことができるようになります。

 仕込みをすることにより、いろんないいことがありますが、一番は「原曲が持つ雰囲気により近い世界観を持った演奏ができるようになること。」です。これはまさにエレクトーンが持つ最大の魅力です。音色の設定、リズムの設定、その他設定をすることにより1台のエレクトーンが曲により多彩な音色を放つことができるようになります。単音色で奏でる楽器とは違い、エレクトーンは無数な虹色を持った演奏が楽しめます。エレクトーン生放送はまさにこれを楽しめる醍醐味でもあります。「今回はどんなアレンジで演奏が楽しめるのだろう!?」このワクワクはまさに「仕込み」があるからこそのワクワクですね。

●楽しみと苦労
 そんな魅力的な演奏ができるエレクトーンではありますが、一方で苦労があることも事実です。そう、それは「仕込みにかける某大な時間」が必要になってくることであります。ラーメン屋さんで言えば、豚骨をまる2日かけてじっくりスープをとったり、麺の管理であったり、素材の適切な管理、ダシのうまい調節…などでしょう。1杯のうまいラーメンを提供するには、それなりの下準備が必要ですね。

 エレクトーンの仕込みにも同じような表現ができます。1000もの音色から適切な音色の設定→音色に性格をつけるコンディションの設定→リズムの打ち込み→リズムを演奏にあった順番に並べる。といったような過程をたどりますが、これがなかなかなんじゃわ。特にSTAGEAでは設定できる情報量が多い為に、音の設定にも時間がかかります。この作業がエレクトーンの一番の苦労する部分です。

 演奏する時間は3~4分程度ですが、その仕込みには実に短くて3時間~こだわりを持つと1カ月以上!なんてこともあります。ラーメン屋さんで食べるラーメンはあっと言う間に完食しますが、それに至るまでには仕込み~調理の苦労があるのと同じことです。ただ、苦労ばかりだけでなく「おいしかった」とお客さんから頂けること、エレクトーン演奏を聴いてくれる視聴者の方に「すごいよかった」とコメント頂けることは何よりもうれしい言葉だと思います。だからこそ、この仕込みは大切な作業であり、仕込みを経たからこそ得られる喜びも感じることができます。


 かめのエレ生!でもこれまで多くの楽曲を演奏してきましたが、短いサイクルで新しい曲を演奏できるのもみなさんの感想やコメントを頂けるからだと思います。おいしいラーメン屋さんもきっとお客さんの「おいしかった!」があるからこそ、この大事な仕込みも根気よくされるのだと思います。…わしもラーメン屋「亀」を開こうかのぅ。