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第534号「ドラマ『あなたの番です』完結感想」

いつも、この「かめのブロマガ」はエレクトーン記事を中心に書くのですが、今回はどうしてもこちらのドラマ「あなたの番です」の書きたくて…書きたくて…仕方ありませんでした。内容は、核に迫っておりますので、完結編までご覧になられた方に読んで頂けたらと思います。…ただ、個人的な感想なので細部・解釈は間違っているかもしれません。

●"交換殺人ゲーム"という名の疑心暗鬼
 とあるマンションの住民会議でひょんなことから、自分が思う「消えてほしい人」を匿名で記入、くじで引き当てる…というゲーム。このゲームが引き金となり、次々と実際にくじに書かれていた人が殺されていってしまう怪奇ミステリー。この会議に出席していた主人公夫婦の妻は、様々な殺人現場をはじめ、手掛かりを基に真相を突き詰めていく…。

 僕はこのドラマが放映されていた期間はもともとドラマも見るということもなく、興味もありませんでした。最終回を迎え、高視聴率を迎えたことや、Youtube動画でもトップに出てくるほど「"あな番"考察動画」なるものもみかけたことから、とりあえず第1話を見てみようという軽い気持ちでした。

 初回を視聴した感想を見終わった時に思ったことは「疑心暗鬼」という言葉がぴったりでしょうか。気が付けば、住民の言うことが「何が正解で何が嘘か」全ての住民が怪しく感じてくるのでした。ドラマはどんどん進行していき、登場人物もかなり多く、その把握もできない点もありました。
 「AがBという名を書きくじ箱に投函する」「Aの書いたくじをCが引き…Bの名前を発見したら」「CがBを殺し」「それを知ったAが今度は自分がひいたくじのDを殺す」というような交換殺人が次々に起こりますが…殺される人が多すぎて1回視聴しただけでは混乱してしまいました。住民は身の安全を守る為「嘘・偽り」をいうこともあり、まさに疑心暗鬼のループに陥っていきます。

 中でも、問題解決の糸口となる最大の見せ場は、住民の部屋もその一つ。普段、住民同士はお互い"いい顔"をしていますが、自室ではその人の"真の顔・環境"があること。絶対に他人には見せられない「何か」がある扉を開く瞬間のあのゾクゾクッとする演出は本当に効果的に思いました。また、引き戸により一斉に晒されるシーンに恐怖を感じた方も多いのではないでしょうか。その人の抱える深刻な問題、闇、人には絶対に明かされない何か。毎回視聴する度にドキドキしていました。

●主人公の強い思い
 前半パートで主人公の一人…妻がこのゲームに参加したことで、その夫もこの事件に巻き込まれることとなります。後半においては、夫がメインなパートとなり真相を更に追求していくこととなります。不運なことに、妻は真犯人に殺されてしまいます。夫は悲しさ、妻を助けられなかった無念から単なる事件解決から、真犯人への「復讐」へと憎しみの増大により追求心はより強くなるんですよね。途中から加わった事件解決につながるキーとなる人物と共に行動を共にしますが…。

 連続殺人事件が佳境になるにつれ、気が付けば殺人人数もかなり数が増加。マンションの住民達の中にも交換殺人ゲームに関わり、「実際に殺人を犯した人物」がバレたり、自供し始める様子が描かれる。しかしながら、夫"しょうちゃん"は、真犯人はまだいると断言。ずっと好きだった妻を助ける一心で解明していく。少しずつ明かされる真実…その全てを知った時の行動は…!?

●物語の真犯人その全てが明かされたその時…!!
 犯人の絞り込み、特定場所のホテルの一室への誘致。定刻に現れたその正体が分かった時、僕は今までの行動から「あぁ…やっぱりこの人!?」と感じたのですが、それもつかの間…!!いつしか仲間だと思っていた人物が主人公の首を絞め…気が付けば、ベッドに。更に、全ての元凶である黒幕が…!!この時もう、ジュリアと心の中で叫びたくなったでありましょう。

 そう真犯人は、まさかのあの人物でした。このドラマを見て思ったことは「人は見かけによらない」悪い意味でそう感じました。「明るい人よ」「そんな風には見えない」「よく気が付くいい人」…表ではそう思われているかもしれませんが、真の内面までは分からない。何を思っているのか…殺人をどう感じているのか…そもそも殺人の善悪の判断もつかない…等。

 あのシーンを見た時はもう頭の中がパニックで「あぁ、やっぱり…え、違うの!?うそ…この人…は!?そうなの!?」という今まで体験したことのない気持ちが一瞬にして怒涛の如く脳内をかけめぐりました。真犯人の正体が暴かれ、自白。それでもなお、余裕を見せる表情は、狂気としかいいようがないと思いました。愛妻が殺され、その一部始終をまざまざと見せつけられる夫は、一気に復讐心をあらわにします。家から持ち出した鋭いダーツの矢を手に真犯人に突きつけ、絶体絶命。その後は…。



 「あなたの番です」というドラマは、「人間の持つマイナスな感情であったり、人に見せる"仮面"な顔、人に見せない表情をスリリングに描く描写、視聴者も巻き込み一瞬にして全てにおいて疑心暗鬼に陥いらせる」そういった本質を見事に描いた作品だと感じました。「あの人が犯人に違いない」「今度はこの人が殺されるのではないか」僕も物語に追いつこうとこんなに必死になって視聴したドラマは久々だったかと思います。

 単なるゲームと思っていたのに、直後に次々と殺人が起きる。一人ではなくどんどん増えていく。誰も信じられなくなって、ついには仲間も疑ってしまう。しかし、主人公しょうちゃんは、惑わされそうになりつつも、妻"ななちゃん"がいろんな形で支えてくれました。大げさにいえば、「愛の力」になるのでしょうか。妻を思う夫の一途な心。本来であれば、平和な日々を過ごすであったであろうマンションですが、このような形で事件終息を迎えることになるとは、第1話冒頭からは予想も出来ませんでしたが、「恐怖、脅し、欺き」幾度となく襲ったこれらに打ち勝ったしょうちゃんに改めて拍手を送りたいと思いました。















































































 …そして、またひとり……
                                  あなたの番です