★KAME's ROOM with ELS-02C★

エレクトーンのことをいっぱい書いています!

第485号「SEKAI NO OWARI"Error"ピコピコエレアレンジ!」

9月の3連休がやって参りました。前半の3連休の日曜日、月曜日をまるまる使って、以前リクエストを頂いていた、SEKAI NO OWARIのナンバーより「Error」を、エレクトーンSTAGEA02Cでのアレンジにチャレンジしました。

●原曲を聴いた時のピコピコサウンド
 今回の「Error」という楽曲は、ファンタジーあふれるストーリー展開。主人公は、人間に恋する「ロボット」なんですね。人を殺すことを良しとするようプログラムされ、それを称賛されていたロボットが人間の女の子に恋をする…というキュンキュンする歌詞が心惹かれます。その全体のサウンドをこの曲ではまさに、「ピコピコサウンド」でまとめられていました。

 リクエストを頂いてからこの曲を初めて聞いたのですが、出だしから、ファミコンサウンドを彷彿させるようなんとも言えない電子的サウンドが心地いい。そこにFukaseさんのボーカルがいい感じに乗っかかります。サビに向かい、ポンポンと丸いハネたエレクトロサウンドが盛り上げる…それはまさに、この曲の主人公である「ロボット」を象徴するかのような、無機質的であり温かさも感じるサウンドに思えました。

 ブラス系サウンドでまとめあげるマーチング的楽曲もSEKAI NO OWARIサウンドの特徴でもありますが、こういったエレクトロサウンドで仕上げた曲もなかなか粋でいいものですね。個人的に、こういった曲調は好みなこともあり、中田ヤスタカ氏に代表されるような「Perfume」「きゃりーぱみゅぱみゅ」の曲調にも近いものを感じました。もちろん、ファミコンサウンドも大好物ですね。

●エレクトーンで表現するには…?
 さて、原曲を何度も聴いてイメージが膨らむのはいいが、問題はここからです。エレクトーンで上記のような世界観を持った音作りをするにはどうすればいいでしょうか。僕はまず、リズムキットから選ぶことを始めました。生ドラムのような抜けではない、電子的サウンドがまとまったキットである、メインに「エレクトロキット」サブに「ハウスキット」を選択しました。試しに音を鳴らすと、"らしい音"が鳴っています。

 アカンパニメントには空間を動き回るようなピコピコサウンド系を探しました。02に新搭載されているダンス系カテゴリ内「ポップキュート」のリズムのアカパニにみられるようなきゃりーもどきリズムのアカンパニメントを選択。更に、ピコピコ感を演出する為に、ディレイを付け足しました。こうすることで、ピコピコがディレイ効果で動き回るようなフレーズ感が出ます。

 メインボーカルには、ボイスエディットを活用し、王道「シンセリード6」の「エレメント1」のみ抽出し、レイヤー1、レイヤー2にそれぞれ設定。場面に応じ、ピッチを片方のみ「-5」設定にすることで、音のズレを狙ったファミコンらしいサウンドに変化します。また、波形タイプを「矩形波」を選択→断続的な音に変化・・・打鍵すると、(プププププププ…)となるような表現の音も作成し、曲の場面ごとに演出登場させました。

 この他にも、シンセベースの音の中にも8フィート設定することで、ピコピコサウンドに近い音になるものも存在するので、それらをえぇがに組み合わせてレジスト作成していったんよね!あとは、ジャンル的には「ダンス系」に思うので、うーわんうーわんするようなダンスパターンのアカンパニメントも取り入れています。

●エレクトーン的「Error」
 こうしていろんなアイディアを取り入れながら作り上げた「Error」は、2日がかりのものとなりました。同じピコピコサウンドでも、ピッチの調節、音の意図的なズレ、ディレイ効果のピコピコアカンパニメント探索や、「スクエアリード」に見られる王道ファミコンサウンド等の組み合わせにより、エレクトーンver.「Error」をこしらえました。

 いつかはやってみたい…というピコピコサウンドをメインにしたアレンジを、今回「Error」という曲を通じて体験できたことは、とても楽しく面白かったです。時に「うは☆めんど!!」と感じた箇所もあったのですが、その時は2時間程度エレ電源入れっぱのまま寝て、また起きてレジスト作成の続きをしていった感じです。全てのレジストを作り上げたのは、翌月曜の夕方頃でした。

 同じピコピコサウンドでも、冒頭、Aメロやサビ等場面に応じて様々な表情を持ったピコピコサウンドが登場するよう心がけました。リズムも無機質的でありながら、どこか人間臭さを感じるような音作りになっていたらいいなぁ…なんて思いました。

 SEKAI NO OWARIがエレクトーン向きに思うのは、シンフォニック、EDM、ロック、そして今回のような電子的サウンド等、ジャンルをミックスさせたような幅広い音楽性に富んだアーティストだからだと思います。今後も、セカオワソングをエレクトーンでの表現にチャレンジしていきたいと思いました。